2016年2月6日土曜日

四国遍路と土佐のほとけ展④(名留川観音堂古仏群)

一昨年の年末に多摩美大で開催された「祈りの道へ-四国遍路と土佐のほとけ
展」でこの名留川観音堂古仏群が展示されていた。私が訪れた函南の「桑原薬師堂」や河津の「南禅寺(なぜんじ)」のように地域の人々で守られてきた仏像で、県の調査で再発見されたほとけたちだ。この展覧会の主催者である多摩美大の青木先生の「四国の仏像」に発見の経緯が記載されており、仏像保存のために奔走されたとのこと。今は土佐の「法喜院」の保管施設が整備され安置されている。ずんぐりとした体型で台座まで一木造りの「菩薩形立像1号像」は、青木先生によると紀伊水道の対岸に位置する有田川流域の仏像に類似性が認められるとのこと。平安時代の古佛から紀伊と土佐の交流が、かいま見れる仏像だった。

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