2010年8月8日日曜日

仏像クラブ現地レポート播磨編②


兵庫県小野市の浄土寺に参拝した。西日が差す頃が一番よいと言われるが、
日程の関係で昼前の訪問となった。神社もある神仏習合の境内は、のんびりと静かでおもしろい顔の狛犬があったので写真に収めた。お堂に入ると私は言葉を失った。5メートルの丈六阿弥陀如来に圧倒された。快慶の国宝だが、観音・勢姿と三尊が残っているのは奇跡的だ。どれも完璧なプロポーションで、しかもアニメ世代にさえ通じるようなヒーローの顔をしている。鎌倉仏師の技の粋がそこにあった。しばし呆然と立ちすくんだ。雲の表現も素晴らしく、飛行機の窓から風に吹かれる雲を見ているかのごとく、それは三尊の足下から噴きあがっていた。来迎の状態を一瞬に、そして永遠にとどめようとした快慶の力量を感じた。私は腰が抜けてしまい、その場に座り込み飽くことなく阿弥陀三尊を見つめていた。しばらく座っていると曇りがちな空に日が差してきたのか堂内が明るくなってきた。光の加減で阿弥陀たちがかすかに動くように感じた。巨大な仏像の背後には細かい格子戸があり、そこから日の光が差すことによりそう感じる。すごい仕掛けだ。私は時間を忘れて阿弥陀の世界に没頭した。

2 件のコメント:

  1. やまちゃんの感動が伝わってくるブログですね。快慶ですか。私のfacebookにも運慶や快慶の写真を英文をつけて掲示しようと思っています。これぞ日本的といえる仏像があったら教えてください。ヤスパースは広隆寺の弥勒菩薩(国宝一号)をいつも自分の書斎へ飾っていたようです。

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  2. やまちゃんの感動が伝わってくるブログですね。快慶ですか。私もfacebookにこれぞ日本の仏像といえるものの写真をのせようと思います。ヤスパースも広隆寺の国宝一号の弥勒菩薩を書斎に飾っていたようです。良い仏像を紹介ください。仏像のほかに、庭や墨蹟をのせようと思います。

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