2025年12月12日金曜日

亀岡・京都仏像巡り2025④(大雲寺の十一面観音立像)


 11月に行った亀岡・京都仏像探訪は初めて見る仏像ばかりだ。ここに挙げる大雲寺十一面観音立像はクラウドファンディングでNET上で話題となった仏像だ。祇園から出町柳に出て叡山電鉄とバスを乗り換え岩倉実相院バス停で下車。はじめて岩倉の地に降り立ったが、周囲を山々に囲まれた小盆地で古くは貴族に愛された風光明媚な場所とのこと。ここらへんにくると遅れていた紅葉もそこかしこにみれ石座神社の紅葉などを見ながら大雲寺に向かう。大雲寺の表札があったので進むと普通の民家で玄関から十一面観音の仮本堂に続いている。すでに団体客が来ていたので遠慮していると前にどうぞとのことで仏像を拝観した。住職からいただいたお寺の案内文によると、十一面観音立像は奈良時代行基の作で長谷観音と同じ御衣木を使用しているとの伝承。私の見た目では貞観仏のようなすごみがないが下半身は確かに古仏らしく衣紋も複雑で平安前期から中期の作か。平安鎌倉には観音霊場として栄えたらしく大雲寺の創建は円融天皇の勅願で971年に創建された。室町時代に細川・三好の戦火に巻き込まれ十一面観音の頭が一部溶けてないことが見て取れた。京都にはまだまだ見たことがない秘仏があると思いながらお寺を後にし、真正極楽寺に向かった。

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