創建1200年記念 特別展神護寺②(日光菩薩・月光菩薩)
創建1200年記念特別展神護寺では寺外初公開の仏像が多く拝観できるが、普段ご本像薬師如来の脇侍として金堂の一番奥に祀られる平安時代の日光月光菩薩も間近で見ることができる。見仏記でいとうせいこう氏が記載していたが、「両方とも膝下がやたらと短く、大きな蓮の茎を持っていた。」解説によると理由と時期は定かではないが後世に大破したらしく、大きく手を加えられており、日光菩薩は腰より下、月光菩薩は膝よりした下に当初の姿を残すものの、それ以外は頭部を含めて後補とのこと。後補の時期を特定できない東博に対し見仏記では「顔はどこかいかめしく、柔らかな表情でない。朝鮮半島や中国あたりの男性がモデルといってもいい面相である。」と作風から推定している。髻を結いあげ、宝冠を戴き、条帛・裳・天衣を着けて蓮台上に腰をひねって立つ。現存しないが運慶の仏像もあったらしく、神護寺1200年の間に多くの仏師の手がはいった京都でも貴重な仏像群だと感じた。
0 件のコメント:
コメントを投稿