特別展「横浜の仏像」④(龍華寺の菩薩像)
山本勉先生の「横浜仏像史」の講演で2番目に紹介されたのが、おなじみの県立金沢文庫預託中「龍華寺の菩薩像」だ。山本先生はまずこの仏像の発見の歴史からひも解く。龍華寺の境内に福寿院という子院がかつてありそこの本尊として江戸時代の寛延のころ(1750年)祀られていた記録があり、平成10年に龍華寺宝蔵解体時に発見。翌年脱活乾漆の天平仏なので横浜市指定文化財に指定され保存修理が始まり平成14年に完成したとのこと。また修理前と修理後の写真のパネルで足の付け根から腰のあたりと腕先が補われていることも説明された。また最近の情報として大阪市立美術館で開催された「天平礼賛」という展覧会で兵庫の金蔵寺の阿弥陀如来と一緒に展示されたことをふれ、耳の形がそっくりなことから金蔵寺阿弥陀如来の脇侍ではなかったかという説も紹介された。何らかしら事情で同じ御室派の龍華寺所蔵となったとのこと。私もその記事を気になっていたが、山本先生の講義でより深く理解することができた。私は先生の講義内容をメモを取りながら食い入るようにスライドを見ながら聴講した。また展示品を通じて講義内容を逐次紹介したいと思う。
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