特別展快慶⑬(旧青蓮院の不動明王)
この不動明王像は京都の青蓮院に旧蔵されていて現在はアメリカのメトロポ
リタン美術館にある仏像だ。奈良博の山口学芸員によると旧蔵とされる伝えは青蓮院本堂に江戸時代の作とみられる模刻像が二童子像(制吨迦・矜喝羅か!)を伴って残されているからだそうだ。不動明王は総髪で両眼を見開き、上歯で下唇を噛むいわゆる弘法大師様の不動だ。私はその顔つきからどこかニューヨーク帰りの雰囲気を感じたのは修復の方法の違いからなのか。隣には前にも紹介した海外流出を免れた兜跋毘沙門天が並んでいた。気になるのが快慶作の二童子像がどこにいったのかだ。日本のお寺にひっそりと祀られているのか、海外流出したのかはわからないが日本にあることを祈るばかりだ。
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