2017年12月29日金曜日

快慶展④清水寺奥の院の千手観音

見仏記には京都清水寺奥の院の平成15年の6月の243年ぶりの御開帳の様子
が書かれていたが、毎年秋に京都を訪れている私は一生見れないものとあきらめていた。なんと今年の春開催された「快慶展」では出展されておりきしくも出会うことができた。展覧会会場の入ってすぐのコーナーで、快慶仏にまじってひっそりと展示されていた。千手観音は三面ある上、頭上に二十五面を載せている。手はもちろん体のあちこちから伸びて法具を持ち、光背にも化仏が分散している。図録によると平面的な顔立ちが先に紹介した遣迎院阿弥陀如来に似ており快慶無位時代の作風に通じるとみており、私も墨書の記載はないものの快慶作に間違いないと確信した。まだまだすばらしい快慶仏が待っているので次の展示に向かった。

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