2015年9月5日土曜日

美濃の美仏巡り⑥(円興寺の聖観音)

美濃の美仏巡り1日目の最後に訪れたのが、大垣からほど近い青墓という地名
にある円興寺だ。地元のタクシーの運ちゃんも道を迷うほど、訪れる人が少ないお寺だ。私がここを訪れようと思ったのは、井上正氏の「続・古佛」を読んだからだ。「続・古佛」は同じく井上正氏著作の「古佛」の続編で、平安時代の壇像彫刻を独自の視点で「唐」の絵師の影響を受けた風動表現や、ねじれの造形について有名無名の仏像を紹介する本だ。お寺に着き庫裏に向おうとする私を上にある本堂から御住職が声をかけていただいた。早速収蔵庫を開けてもらい、聖観音を拝観した。像高が150センチ足らずで、淡黄色で裾周りに見られる清新な衣文の表現が特徴的だ。若い御住職から井上先生がいらした当時の話を聞き、続・古佛を読んで来た旨などを話した。とても丁寧に応対していただいた、御住職にお礼をいい、お寺をあとにした。

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