2015年8月1日土曜日

奈良の古寺と仏像展の思い出

平成20年に「薬師寺展」平成21年に「国宝阿修羅展」と立て続けに行った仏像展
だが、平成22年に開催されるいい仏像展は無いかと探していたが、東京日本橋の三井記念美術館で「奈良の古寺と仏像展」が新潟・東京・奈良と巡回して開催されることを知った。その年は今年と同じく猛暑で、暑い中仏像展に出かけたのを覚えている。初めて行った三井記念美術館はかなり豪華な展覧会場で、照明も凝っており、奈良の仏像が「會津八一」のうたと共に展示されていた。最初が法隆寺のコーナーで東京展だけに出品される夢違観音や菩薩立像が展示されていた。ここで紹介する観音菩薩立像は白鳳時代の作で法隆寺金堂の阿弥陀如来の脇侍としてまつられていたというが、像容からして単独像として製作された可能性も指摘されている。二手に分かれた髻、花や葉を様式化した冠、両足まで冠の紐がU字型に垂れ下がる装飾性に富み巧みなデザインになっているところなど、白鳳美術の粋を集めた名品だ。像高が60センチの小像のため見逃しそうな一品だが、今年の七月開催の白鳳展では大きく取り上げられており、改めて見直した仏像のひとつだ。帰りに品川でよったレストランのビールが冷たくおいしかったことを記憶している。

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