2011年11月2日水曜日

来迎寺の如意輪観音(鎌倉国宝館)

昨年の年末に訪れた来迎寺の如意輪観音に特別展「鎌倉×密教」で再会できた。お寺では赤い円光背やりっぱな蓮華坐がついていたが、今回は取り外しての展示のため迫力に欠ける。しかし照明もよく間近に拝めるので、特徴の土を型抜きにして像表面に貼り付ける土紋がはっきりと見えた。土紋は鎌倉地方特有の荘厳技法と考えられ、現在東博で開催されている「特別展法然と親鸞ゆかりの名宝」に展示されている浄光明寺の阿弥陀三尊が代表的な仏像だ。口角の上がった微笑むような顔が印象的だが、深く装飾的な衣文などから、その造像年代は南北朝時代と考えられる。謎めいた微笑みに魅了される、仏像クラブの面々だった。

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