異国のみほとけ⑤(スリランカ、ポロンナルワ仏涅槃像)
1991年4月セイロンティーでおなじみのスリランカに旅立った。インドで死滅した仏教の教えを純粋に守り通したといわれるのがスリランカである。NHK「美の回廊をゆく」第一回の放送が「はるかなる源流の旅【聖地スリランカ】」で森本哲郎氏がアヌラーダプラ・シギリア・ポロンナルワ・ダンブラ・キャンディの仏跡を巡る内容だった。なかでもポロンナルワの釈迦涅槃像とアーナンダ像を絶賛していた。その年の4月に成田から首都コロンボに向かい、3日めにポロンナルワの「クォードラングル」という仏教遺跡が集中している地区に向かった。あこがれのガル・ヴィハーラに向かう頃には西日が差していた。森本氏も「どの遺跡も立ちつくすには充分だったが、なかでも私がしばしその前を立ち去れずいたのはポロンナルワの寺院ガル・ヴィハーラに横たわる釈尊の涅槃像だった。なんという穏やかな表情であろう。この世で説くべきことはすべて説き終わり、いまや静かに涅槃の境地に入ろうとしておられる釈尊が、これほど見事に刻まれた姿を私は見たことがない。さらに私の心を激しく揺さぶったのは、その傍らで両手を胸に合せ、じっと悲しみ耐えているアーナンダの立像だった。(中略)私はこの釈尊、このアーナンダに会えただけで、スリランカに来た甲斐が充分にあったと思った」枕の模様は太陽のシンボル。スリランカの仏像にはよく見られる模様だ。ポロンナルワの仏教遺跡を充分に楽しみコテージ風なホテルに向かった。
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