金沢文庫運慶展②(曹源寺の十二神将)
今回の金沢文庫運慶展では最新の資料に基づき今は失われてしまった鎌倉の
運慶作品に関連する仏像の展示がされているのが一つの特徴だ。2Fに上がって康慶の地蔵菩薩の横に並んでいるのが、東博でお馴染みの曹源寺の十二神将だ。仏の瀬谷さんが「かなチャンネル」で紹介していたが、ここは今は失われた源頼朝創建の永福寺のコーナーで、薬師堂にあった十二神将を御家人の三浦氏の依頼で縮小リメイクしたものだ。中央にひときわ大きく立つのが巳神で像高が91センチ。他が60~80センチの像でひときわ目立ってみえる。近頃文化庁の奥建夫氏が発表した論文では源実朝が巳刻に生まれたため安産祈願を行った曹源寺で、その守護神として製作された運慶工房の製作だという。仏の瀬谷さんが「オールアバウト運慶」でのべていたが、明らかに他と出来が違い運慶の手が入っていたのではないかとのこと。3月に永福寺跡を訪問するが、等身大の十二神将が薬師如来の周りにたたずんでいるのを想像しながら見学したいと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿