神宮寺の薬師如来
若狭3日目は自転車で遠敷(おにゅう)の古寺を巡った。なれない電動自転
車で転びながらたどり着いたのが、神宮寺だ。少しマンガチックな仁王がたつ門をくぐり、緑のまっすぐな参道を進む。ここは奈良のお水取りに使う水を送る寺で、八世紀依頼、綿々と続く儀式に深くかかわっているため、参道もどこか他の寺と違った、おごそかな雰囲気だ。拝観料を払って本堂に向う。こうし戸の中にオレンジ色の照明があるのだが、それでも中は薄暗かった。ずらりと何かが並んでいるのだけがわかる。3日目に予約しないと内陣には入れないが、参拝者のために大きな懐中電灯が用意されていた。目がなれてくると中央に薬師その周りに不動、十一面、十二神将が置かれ、布がかかっているコーナーもあった。ここは典型的な神仏習合の寺で、布の置くには「大神社展」で拝観した男神像と女神像が祀られている。右端には本尊より古い鎌倉時代の御前立ちの薬師如来が祀られている。ガイドブックにものっていたきれいな顔をした薬師如来だが、とにかくうす暗くよく見えない。絵葉書を購入した際、係りの方に場所を聞きなおして再度見に行ったぐらいだ。奈良のお水取りに使うありがたいお水をいただき、寺をあとにした。
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