2014年6月28日土曜日

南山城の古寺巡礼展⑥

今回の「南山城の古寺巡礼」展ではお寺の秘仏が公開されており、中には
1年に一日しか公開されない仏像もある。ここにあげる笠置寺の毘沙門天も秘仏でお寺では普段拝観できない仏像だ。笠置寺は鎌倉時代高僧「解脱上人定慶」にかかわりのある寺院で、県立金沢文庫で開催された「解脱上人定慶」展において、金沢文庫の瀬谷学芸員が今回も出展されている笠置寺曼荼羅図の前で盛んに語っていた寺院だ。この毘沙門天も力強く写実的な作風から鎌倉時代に慶派によって製作されたという。踏まれている邪鬼もとてもユーモラスで、小さくまとまっているのが特徴だ。今後出会うことはないであろう仏像を前にして立ち去りがたい思いを胸にして会場をあとにした。

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