2013年7月7日日曜日

東大寺不空羂索観音菩薩

奈良へ出掛ける数日前、東大寺法華堂の一般公開が3年ぶりに開始され、
その仏像修復の様子を伝えるテレビ番組を見た。明治以来の修復で、仏像も綺麗に修復された画像に目を見張った。当初予定していないかった法華堂に興福寺拝観を終えて向かった。平成20年に修復前の法華堂に行って感動したが、その時おられた不空羂索観音菩薩(ふくうけんさくかんのんぼさつ)の脇侍の日光・月光菩薩は保存のため東大寺ミュージアムに移っていたので、堂内の印象では仏像と仏像のあいだに隙間があると言われていたが、さほど気にならなっかた。ほこりが落ち輝きを増した不空羂索観音菩薩は三目八臂(さんもくはっぴ)でひたいにある目は真実を見抜く目だろうか。特異な造形ながら不自然さを感じさせない。今回の修復で、基壇のあとから8体の仏像がかつて乗っていたことが解った。秘仏の「執金剛神像」と「日光・月光菩薩」そして戒壇堂の「四天王」だ。今回はかつての光景を想像しながら鑑賞した。法華堂には他に見るべき仏像が多い。天平の鳳凰の彩色がほどこされた梵天。イラン人の風貌を持つ金剛力士阿形は逆毛だった怒髪も補修されてきれいになっていた。LEDが入っていないので、うす暗いお堂の中を目をこらしてリニューアルした法華堂の諸像に酔いしれて、東大寺をあとにした。

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