仏像クラブブログ
2011年8月13日土曜日
空海のみほとけたち⑥(東寺の持国天)
東寺講堂に入ると真っ先に睨みつけるのがこの「持国天」だ。ド迫力で仏敵を押さえ込む武将の姿をし、東の方角を守る。日本でもっとも猛々しい表情を持ち、足元に邪鬼を踏みつけている。邪鬼の筋肉やこぶの描写まで写実的。頭から足元の邪鬼までをすべて一本の木で作られている。持国とは「国を支える者」という意味。もとの肌色は青。左手に片刃の剣、右手に三鈷戟を持つ。とくに四天王のなかでも、彫刻的表現が優れている。われわれ仏像オタクとしては二匹の邪鬼の踏まれっぷりにも注目だ。
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