2025年4月26日土曜日

京の冬の旅2025⑤(平等寺の薬師如来)


 4時ギリギリ10分前に平等寺についた。ちょうど案内人が本日最後の説明が始まるところだった。まず皆さんを本尊薬師如来のある収蔵庫に招いた。以前も平等寺には京都非公開文化財特別公開のおりに拝観しているので今回二回目の訪問となった。案内人はお寺の創建に関わる橘行平について語り始めた。村上天皇の命で因幡の国(現在の鳥取県)に赴いた橘行平が、夢告により海中から薬師如来を引き上げ、草堂を建てて供養したが、行平が京都へ戻るとその薬師如来が行平のもとに飛来。行平はこの像を安置するため自邸を改造して「因幡堂」とした。その後歴代天皇が「薬師詣で」に参じ高倉天皇から「平等寺」の名前を下賜されたとのこと。案内人は行平とお薬師さんとのやりとりをコミカルに語る名調子で参拝者を喜ばせた。案内人が質問形式で厨子の火災から逃れる滑車を説明し場を大いに盛り上げた。別のお堂には都の東西南北の神社仏閣を経て、ここ因幡堂に祀られた二体の十一面観音や如意輪観音、清凉寺式釈迦如来などみどころが多い。「因幡堂縁起」絵巻の展示を見て戻ると丁度時間になりお開きとなっていた。今回の京の冬の旅2025で最後に訪れたのが平等寺でよかった。ひとつひとつのお寺にストーリーがあるのだなと感じながら四条のお菓子や「鼓月」におみやげを買いに向かった。



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