2025年4月29日火曜日

東京国立博物館本館11室(彫刻)リニューアル


 26日に東京国立博物館本館11室(彫刻)がリニューアルしたので、U案内人と友人3人で行ったきた。お目当ては最近東博の館蔵品になった金剛力士阿形・吽形だ。令和4年の特別展「国宝東京国立博物館のすべて」で公開されたのだが、参加しなかったので、U案内人も私も初見になる。東博入口の自動販売機で東博コレクション展(旧総合文化展)のチケットを購入し東博本館に向かった。11室の入口にはいつものガラスケースはなく、像高3メートル近い平安時代の金剛力士が展示されていた。東博が配っている冊子によれば滋賀県栗東市蓮台寺の門に安置されていたもの。室戸台風で門とともに倒壊し部材だけが残されていたものを、彫刻の修理を手掛ける美術院が研究資料として購入し本格的修理をへて東博が令和4年に所蔵し、公開したとのこと。この仏像を見て感じたのが見る方向によって印象が違うことだ。阿形は私が撮った写真では前に踏み出した足が強調され力強いが、横から見ると、振り上げた左腕から外側に張り出した腰を経て、力を抜いて遊ばせた右脚にいたる各部のつながりがスムーズで、しなやかな身のこなしが優雅な印象を与えた。U案内人は強烈なまでのダイナミックな筋肉美で運慶につながりを感じたようだが、冊子によると背中は思いのほか肉付きがよく柔らかみが感じられると紹介している。いずれにしても興味深い仏像だった。

0 件のコメント:

コメントを投稿