黒石寺の持国天・増長天
予約したタクシーで黒石寺につくと受付に以前案内頂いた女性がいらしたので拝観料を支払い案内をお願いした。15年前の岩手旅行の最後に黒石寺を訪れている。黒石寺は「見仏記」に載っている寺で、持国天のイラストが妙に印象に残っていたための訪問だった。あれから15年の月日が流れ、新幹線もチケットレスに変わり、行きやすくなっていた。今回の岩手探訪はいくつか目的があったが15年前に訪れた寺を再訪することも目的のひとつだ。収蔵庫で本尊アテルイ薬師に対面したあと、本堂に向かった。本尊跡にたくさんの仏像が囲んでいる。日光・月光その周囲に大きな四天王。これが素晴らしく見仏記的に言えば異常なほどパースが狂っている。頭がやたら小さく逆に足ががっちりとしている。2015年に開催された「特別展みちのくの仏像」では出展されていない四天王の目についての考察が解説されていたが私もミウラサン同様四肢に注目した。腰から下の力強い太さ、むっくりと曲線的に掘り出された質感によって強調されている。上半身は突然細くなるものの、肩のごつさによって、全体としては力を失わない。そして、その肩にめりこんでいるのは、小さな顔だ。口をへの字に曲げ、顎を四角くして、見得を切っている。じっくりと拝観して受付で本堂で見かけた蘇民祭のポスターをいただきタクシーで次のお寺に向かった。
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