特別展顕れた神々~中世の霊場と唱導~:前編
県立金沢文庫で今週の月曜日まで開催されていた特別展「顕れた神々~中世
の霊場と唱導~」に今週日曜日に出かけた。閉会間近ということで、図録は購入することができなかったが、解説もかかれておりよく理解できた。1階には前田青邨、白洲正子旧蔵の十一面観音が伊豆山権現の青銅の神像の横に展示されてあった。平成23年の世田谷美術館開催の「白洲正子展」に出展されたとき鑑賞して以来の再会だ。当時は図録にも詳細が記載されていなかったので解らなかったが、金沢文庫発行の補助解説冊子によると平安時代の作で神仏習合により神像と仏像のそれぞれの特徴が混在したような仏像の代表作として展示されていた。十一面観音は素木造りで細部が省略された仏像。頭部の化仏がのっぺらぼうなのは当時摩滅したと思っていたが、ネットによると仏が今まさにあらわれようとする瞬間を表した霊木仮験の表現とのこと。展覧会のタイトルにふさわしい仏像だ。その他春日神と箱根神の可能性がある東博の文殊菩薩に似た阿弥陀寺の文殊菩薩も展示されていた。多くは神や神の志現を表した絵画作品が展示されたいたが仏の瀬谷さんが「カナチャンTV」で日本のすべての神様にお出ましいただいたと豪語する展示内容となっていた。学芸員の説明は最後のほうしか聞けなかったがこじんまりまっとまった金沢文庫らしい展覧会だった。
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