2015年12月19日土曜日

宝樹院の阿弥陀三尊

今週の日曜日、仏像クラブで横浜市金沢区の宝樹院を訪問した。宝樹院
の阿弥陀三尊を初めて鑑賞したのが平成26年の1月にサントリー美術館で開催された「天上の舞飛天の美」展でのことだった。この展覧会では修理中の平等院の雲中供養菩薩を中心に「飛天」の彫刻が主な展示だが、宝樹院の阿弥陀三尊の光背にも飛天の透かし彫りが施されておりその関係で出展に及んだのだろう。この展示には横浜市の宝樹院からの出展とし書かれておらず、お寺の場所がわからなかったが、昨年金沢文庫で開催された「仏教美術逍遥」展の図録に仏の瀬谷さんの解説が載っているなかで、写真とともに紹介されたことで、金沢文庫の近くのお寺であることが判明し今回の訪問となった。小高い岡の上に立つ宝樹院につくと、お寺の方から事前に扉をあけていただいていると聞いていたので、阿弥陀堂に向った。障子をあけると奥に仏像がおわした。横浜市の解説板によるとふもとにあった称名寺の末寺「常福寺」からの客仏で、平安時代末の製作だ。展覧会場では照明に照らされ金色に光っていたが、今回は落ち着いた印象を受けた。お寺の方にお礼をいい、宝樹院をあとにし、本日御開帳の神武寺へ向った。

1 件のコメント:

  1. 平安仏というと、家鳴り定朝の様式でしょうか?平等院の鳳凰堂の御本尊に比べると小さいですが、力作です。真言宗のお寺なのに、阿弥陀さんの理由がわかりました。客仏でしたか。

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