美濃の美仏巡り④長龍寺の韋駄天
美濃の美仏めぐり2日目に向ったのが、美濃太田からローカル線の長良川鉄道
に乗って2時間の距離にある長龍寺だ。すでにお昼になっており、腹ごしらえに道の駅の食堂によった。注文したソールフードの「鶏ちゃん定食」を待っている間、ふと食堂の壁をみるとなにやら仏像の写真がここらの風景写真に並んで掛けてあった。よくみると長龍寺の四天王や石徹白大師堂の虚空蔵菩薩だった。道の駅に「白山文化博物館」が併設されていることを思い出し、拝観前に写真を購入した。長龍寺の宝物は「龍宝殿」に納められており拝観できるとのこと。中は仏堂の雰囲気を守るためか照明が落とされており、その中に華奢な顔が高貴な印象の釈迦三尊や慶派の躍動感ある四天王が展示されていた。少し明るい部屋には今年、重要文化財に指定された「韋駄天」と「善財童子」が展示されていた。今年四月の国宝・文化財展で見逃した仏像だ。中国南宋時代、13世紀製作の仏像でお経とともに中国よりもたらされたと考えられる。韋駄天は彩色が鮮やかに残り、大変美しい作品である。このような片田舎に日中交流史の遺品が残るのに驚かされた。猛暑の中、次の石徹白大師堂に向った。
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