美濃の美仏巡り③願興寺の釈迦三尊
美濃の美仏巡りの最後は、御嵩町にある願興寺に向かった。女性の住職に本
堂に招かれ、お経をあげてもらい、収蔵庫の仏像の前でも、般若心経を唱えて、やっと仏像拝観の運びとなった。願興寺は平安時代の一条天皇創建の由緒あるお寺で、何度かの火災に見舞われても、そのたびに信者が仏像を守ってくれたとのこと。目の前の二メートルの四天王を見ながら、よく昔の人が人力のみで運び出したと驚かされた。収蔵庫の隅に置かれていたのが、客仏の釈迦三尊で、写真で見るより小ぶりたが、眉目秀麗な鎌倉時代の秀作だ。珍しい印相をしており、鎌倉の極楽寺でもみた転法輪印だ。聞けば西村公朝氏が凄く誉めていた仏像とのこと。九州に続きまたしても、西村氏修復の仏像に、はからずも出会うこととなった。女性住職に丁重にお礼をいいお寺をあとにした。この旅は図らずも、とても充実した仏像拝観になった。みうらじゅん氏の最近出版された「東海美仏散歩」がたいへん役にたった。この本を手に東海の美仏を巡る旅に出てみてはいかがでしょうか。
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