修復新たに九体阿弥陀如来拝観
2日目(11月3日)京都を早く出て奈良に向かい近鉄奈良で奈良交通主催の木津川古寺巡礼バスにて9時過ぎに浄瑠璃寺についた。本堂に入ると中は少し薄暗く左手で目を光らせているのが四天王の持国天・増長天だ。その横から平成30年度より五カ年の計画で実施された保存修理で新たになった九体阿弥陀が並ぶ。明治の修復から110年ぶりの大事業で、昨年3月に完成した。綺麗に修復された光背の頭光と光脚に当初の部材を残すほか、九重蓮華座も蓮弁の一部をのぞいて造立当初の姿を伝えている。ヒノキ材とみられる針葉樹林製で奈良博山口学芸員によると充実した作風の中尊は11世紀で、左右に並んで安置される定印造八体については12世紀当初に追加されたという説を紹介している。有名な浄瑠璃寺吉祥天や地蔵菩薩、鎌倉時代の個性的な不動明王・矜羯羅童子・勢多迦童子と拝観する人を飽きさせない仏像の配置が並ぶ。大判の写真を購入し本堂を出てご開帳の三重塔へ向かった。いつ来ても充実した仏像群が並ぶ浄瑠璃寺であった。
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