2019年3月10日日曜日

運慶展⑪(清水寺の伝観音・勢至菩薩)

2017年に東博で開催された「特別展運慶」の第二会場には運慶作とは確定し
ていないが、作風が運慶との可能性がある仏像が息子たちの作品と一緒に展示されていた。山本勉先生も別冊太陽「運慶」でとりあげていたのが、京都清水寺の伝観音菩薩と勢至菩薩だ。最近購入した「慶派の仏たち」の著者根立氏によると頬の張りや堂々とした体つきに運慶風が見られる。特に着衣の処理が横須賀の浄楽寺の観音・勢至菩薩にそっくりとのこと。山本先生も円成寺の大日如来までさかのぼるごく初期の運慶作品の可能性を指摘している。最近見仏記を読み直してみたが京都清水寺の記載してある「ゴールデンガイド篇」にみうらじゅんのイラストでこの伝観音菩薩を発見した。前回U案内人といった清水寺は夜桜見物だったので本尊しか拝めなかったが、秘仏のオンパレードとの記載もありあらためて仏像目当てで清水寺を訪れたいと思った。

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