2018年10月13日土曜日

特別展「仏像の姿(かたち)」②四天王寺の十一面観音

「仏像の姿(かたち)」展が開催されている三井ホールの1Fにはこの展覧
会の目玉である不動明王と弥勒菩薩とこの四天王寺十一面観音の顔のアップのパネルがディスプレイされており入館者を楽しませてくれている。四天王寺は聖徳太子創建のお寺だが、この十一面観音は鎌倉時代作の寄木造で頭に十面の頭上面を表し、左腕は曲げ持物を持つようなポーズをしており右手は垂下し手を正面に向けて、すべての指をを伸ばし、蓮華座の上に立つ。図録によると頭体幹部は左右二材矧ぎとする寄木造と言うが、それを感じさせないきれいな出来の仏像だ。頭髪や唇に一部彩色があるが、それ以外は素地仕上げのところもよい。展示ケースの一番端での展示のため、横からのお顔をあまり見られないのが残念だったが、展覧会場には中央に休憩用の椅子も設けられており、ケース近くで見るよりこの仏像は少し離れて見るのが断然よい。U案内人と二人でうっとりとしばしこの十一面観音を眺めていた。

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