平成30年国宝・重文展②(雲中供養菩薩)
平成23年に宇治の平等院を修復前に訪ねたおり、隣接する「鳳翔館」という展示施設で「雲中供養菩薩」の展示に感動し写真集まで購入した。「雲中供養菩薩」平安時代大仏師定朝の晩年の作品で平等院鳳凰堂の壁に整然と配置されていた、阿弥陀如来の来迎時のおつきの観音菩薩などの菩薩を表した仏像で、像高は50~80センチのものが多くみな雲の上にのっている。この像は文化庁によって保存されていたもので写真集や雑誌でも目にしていなかった。芸術新潮で山本勉先生が指摘しているようにこの像が平等院にあったかは分からないが、文化庁解説では「平等院にあった1躯だと考えられる」とのこと。山本先生の解説によると雲中供養菩薩は背景に雲の絵が書かれていたと想像され、上半身から下半身に材が薄くなり浮彫的表現がなされており、背景の絵と合わせて2次元のアニメーションのところどころに3Dとなるイメージではないかと言っている。この以外と大きい仏像を見ながら創建当時の平等院を想像して次の作品に向かった。
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