2018年5月5日土曜日

特別展仁和寺と御室派のみほとけ⑦(神呪寺の如意輪観音)

最近の私の旅の目的はその土地の秘仏を御開帳日に見ることとなっている。
大阪弾丸ツアーでは日本三大如意輪のひとつである観心寺如意輪観音の御開帳日が土日になったときに合せて行ったし、近くは三重県伊勢の千手観音の御開帳日にも三重を旅行した。要は秘仏好きであり尚且つその中でも如意輪好きなのである。今回の仁和寺展は正に秘仏のオンパレードであり、ここに紹介する神呪寺(しんのうじ)の如意輪観音も日本三大如意輪のひとつとのこと期待していた。神呪寺の如意輪観音も観心寺像と同じく六臂で右側第一手を頬にあて「いかにして衆生を救うか考えているところ」だが観心寺像のように目を見開き一生懸命考えているのではなくけだるそうに頬づえをしているように見えるところが一気に会場の雰囲気を和ませる癒し系の仏像だ。第二手は宝珠を手に乗せ第三手は下方に伸びているが数珠は無くしたようだ。左側の第一手は人差し指を天に向け輪宝をのせており、お寺では写真のように縦にのっているが、会場では間違えたのか横になっていた。第二手は蓮華を持ち、そして三番目の手は腕を伸ばし手を伏せて蓮台の上面をおさえている。この仏像の最大の特徴は観心寺像のように足裏を合わせるポーズが一般的だが、左脚部が右大腿部に乗っていることだ。会場の最後のほうにこの仏像を展示する東博学芸員の心憎い演出にはまり会場をあとにした。

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