2017年11月18日土曜日

現光寺の十一面観音座像

今年の秋の「京都非公開文化財特別公開2017」の目玉は南山城になってい
る。専用サイトでも現光寺の十一面観音が大きく取り上げられていた。京博や金沢文庫での展覧会では見かけた仏像だが、お寺に行くのは今年が初めてだ。JR加茂駅から歩いて18分となっていたが、目立った標識もなく土地の古老に聞いてようやくたどり着くと、大勢の善男善女が拝観の列を作っていた。待つ間「南山城古寺の会」のご婦人がお寺のいわれから荒廃した様子。近年「海住山寺」の助力により復興し重文指定となり収蔵庫を立てた苦労話などを切々と語り待っている時間も無駄ではなかった。収蔵庫に入ると今まで見られなかった光背をつけた鎌倉時代のりりしい十一面観音が正面に見えた。わきには今回の公開に合わせて奈良博よりとり寄せた四天王像が祀られていた。近くにはひっそりした風情の中に建つ本堂があり、人が多くなければいい雰囲気だっただろう。電車の時間もあるので、足早に駅に向かった。

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