園城寺の笠脱げ観音
京都旅行二日目の午前中は京阪電車で京都を離れ大津に向った。大津市歴史
博物館で展覧会を見て、すぐ近くの園城寺(三井寺)を拝観した。園城寺に行ったのは「ぶらり観音めぐり」という本に写真が載っていたある仏像に会いにいくためだ。その仏像とは園城寺の笠脱げ観音だ。天智天皇の念持仏と伝えられ園城寺の別院「微妙寺」に祀られている秘仏で園城寺HPによると、土日ごとに開帳されているとのこと。園城寺の本堂で場所を聞くと微妙寺のすぐ近くの小さな宝物館で公開されているとのこと。秋めいてきた境内を歩いて向った。中に入るとすぐ目の前にガラス越しに拝観できるようになっていた。思わず立ちどまり、じっとそのお姿に見入った。像高81センチだが、思っていたより大きく太く感じられた。幼児を連想させるような、ずんぐりとした体型のお姿がなんとも魅力的だ。むかしは、無病息災のご利益を求めて多くの参拝人でお寺が溢れ、笠が脱げてしまうほどの混雑ぶりから「笠脱げ観音」「はずれ笠観音」とも称され、人々の篤い信仰を集めていたという。NHK「日曜美術館」の司会で俳優の井浦新氏もこの仏像に魅せられた一人で、彼の撮影した写真がクリアファイルになって宝物館で売っていたので購入し、園城寺をあとにして京阪電車で京都に戻った。
0 件のコメント:
コメントを投稿