戦災で焼け残った観音勢至菩薩
尾張三河仏像旅行の最終日は名古屋市内の七寺に向かった。ここには、先の太平洋戦争の空襲から救い出された平安後期の観音菩薩と勢至菩薩が祀られており、一度ぜひお会いしたいと思っていた仏像だ。予約してお寺に向かうと、ご住職が出迎えていただき、じっくりお話しが聞けた。七寺は奈良時代からの古刹で本尊は平安後期の慶派の作である。また焼失前の写真が残っており、丈六の阿弥陀如来の姿がはっきりと見えた。ランプで照らしながら30分熱く語っていただきありがたかった。観音菩薩が特に素晴らしく、旧国宝というのも頷ける。終戦の月にふさわしい仏像巡りであった。
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