2022年1月29日土曜日
2022年1月22日土曜日
特別展「聖徳太子日出づる処の天子」②(四天王寺聖徳太子童形半跏像)
「聖徳太子日出づる処の天子」展ではさまざまの時代のさまざまなお寺の太子像が見られるとのことで、サントリー美術館のFaceboookにアップされた写真をみて期待していた。入ってすぐに太子像が並んでおり太子像を通じて太子の一生をたどることができる。聖徳太子が二歳にして初めて合掌した南無太子像や病気の父用明天皇を気遣い孝養像、推古天皇のもと摂政として活躍したころの摂政像、聖徳太子が推古天皇や后たちに女性も成仏出来る事を説いた勝曼経講義像と初めて見る像が多く一気に引き込まれた。四天王寺聖徳太子童形半跏像は南北朝時代の作品で珍しい牀座に左足を踏み下げて座る半跏像だ。ヒノキの寄木造で厳しい表情の太子像の中で丸顔の愛らしい像だ。藤原頼長の書いた文献によると四天王寺には十六歳尊像があり童形であったことから、本像とみてよいだろう。在りし日の四天王寺には太子の本持仏である如意輪観音の横にこの童形の像があったとのこと。如意輪観音の姿は法隆寺如意輪観音でしのぶことができ、聖徳太子信仰の熱心な信者である皇族女性をうっとりさせるような空間だったと想像できる。下の聖徳太子本持仏の如意輪観音のコーナーも気になるので次の展示に向かった。
2022年1月15日土曜日
特別展「最澄と天台宗のすべて」④(寛永寺の薬師三尊)
年末年始の私の過ごし方は除夜の鐘を宝冠阿弥陀で有名な鎌倉浄光明寺でつき、長谷寺に参拝して境内で甘酒をのむのが例年となっている。東博も2日から「博物館に初もうで」というイベントを行っていてその年の干支にちなんだ美術品が展示されている。参加した会社の後輩によると関連イベントとして東博の半券で普段入れない寛永寺根本中堂に入ったそうだ。大きな厨子と二十八部衆を見てきたようだが、その厨子に入っていたのが10月の「最澄と天台宗のすべて」展で展示された寛永寺の薬師三尊だろう。寛永寺は「東の比叡山」東叡山と呼ばれ江戸天台宗の中心だったが、本尊の薬師如来は滋賀石津寺から日光・月光菩薩は山寺として著名な立石寺からお出ましになったという。平安時代初期の一木造の薬師如来は比叡山根本中堂にある最澄自ら彫った薬師如来と同じ木で彫ったとの伝来があり、彩色を施さない素木像という雰囲気だ。日光月光はいかにも東北仏らしく吊り上がった目が特長だ。来年からは例年の行事に東博で初もうでを加えたいと思った。
2022年1月8日土曜日
特別展「聖徳太子日出づる処の天子」①